堕落論は戦後の1946年(昭和21年)に出版されました。
角川文庫で読みました。その作品解説に坂口安吾の友人で作家の檀一雄は、坂口のエッセイが「己の人体の本文を能率的に識別して、直截にその本文をつけ」という主題が絶えず語られていると述べています。この堕落論もこれに沿っています。難しい文章でした。
戦争中は武士道等の社会的な仕組みが機能していてそこに堕落はなかった。しかし人間は生きているかぎり堕落するものであり、それを防ぐことはできないとしています。
ただし人間は堕ち抜くには弱すぎるため社会的な仕組みをつくり、それに従うことでどうしても安心しがちです。しかし、自分自身を発見し救わなければならない。それを堕落と呼んでいます。
簡単ではないですが、それにより自分が自分であることを実感することができる、逆にしなければ自分を見失うのではないでしょうか。完全に社会的な仕組みを取り払うことは不可能ですが、自分のやりたいことを行うための仕組みを作り、運用していくことは大事と思いました。
以上、堕落論の感想でした。

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